会社員の方で、出産を控えている女性の方は産休や育児休暇をとりますよね。
最近では夫も育児休暇をとるという家庭も増えてきています。
もちろん産休も育休もしっかりとるべきですが、もし出産費用に心配がある方は注意が必要です。
なぜなら、産休中や育休中はお給料が発生しないから。
金融機関からお金を借りようにも、産休中や育休中にお金を借りるのはむずかしくなるのです。
今回は産休中や育児休暇中にお金を借りる方法について紹介します。
目次
出産に必要な費用はいくらくらい?
出産に必要な費用の目安は次のとおりです。
- 妊婦健診14回 12万2千円(1回8,000円で計算)
- 入院費50万円(ただし帝王切開の場合は健康保険が適用されるので、妊婦さんが負担するのは3割になる)
- マタニティ用品 5万円
このように、合計67万2千円かかることがわかります。
他にも特別な検査を受ければその都度お金がかかりますし、病院へ行ったり、実家に帰る場合の交通費も、積み重なると大きな出費になります。
産休中や育児休暇中に金融機関からお金を借りるのは難しい
「出産に70万円近いお金がかかるのか…」と不安になる方もいるでしょう。
なかには、「お金が足りなければ、銀行等でお金を借りればいい。」と思っている人もいるかもしれません。
ですが冒頭でもお伝えしたとおり、産休中や育児休暇中にお金を借りるのは難しいのです。
会社に所属しているとはいえ、産休中や育休中はお給料が出ないため、安定した収入がないと判断されてしまいます。
産休中や育休中の方がお金を借りるなら、クレジットカードのキャッシング枠を使うというのも方法の一つ。
また、「私は産休に入るけど、夫は普通に働く」といった場合は、配偶者の方にお金を用意してもらうのがいいでしょう。
産休中の妊婦さんが受給できるお金(助成金制度)
産休中や育休中はお金を借りることが難しいですが、助成金制度を利用すれば、そもそもお金を借りる必要はないかもしれません。
会社に勤めている方が出産する場合には、以下のような助成金を受け取ることができます。
各自治体の助成金は、専業主婦の方でも受けることができるので、奥さんのために育児休暇を取ろうとしている男性も安心ですね。
妊婦健診費用助成(各自治体)
回数制限月の妊婦健診、超音波検査受診、子宮がん検診の助成。
母子手帳に無料券をつけるという形で配布されることが多い。
児童手当(自治体)
児童手当は0歳から中学校卒業(15歳の誕生日後の最初の3月1日)までの子供を持つ人に支給される。
原則として、毎年6月、10月、2月にそれぞれの前月分までの手当が在住の市町村から支給される。
- 0歳~3歳未満(一律)15,000円
- 3歳~小学校修了前(第1子・第2子)10,000円
- 3歳~小学校修了前(第3子以降)15,000円
- 中学生(一律)10,000円
※ただし年収が960万円を超える場合は、月額一律5,000円。
出産育児一時金(健康保険)
健康保険に加入していれば、出産育児一時金をもらうことができる。
貰える金額は子供1人あたり42万円。
出産にかかった費用分が病院に直接支払われる。
42万円を超えるなら、差額分を病院に支払う必要がある。
42万円以内におさまったら、後日差額が支払われる。
出産手当金(健康保険)
会社で加入している健康保険から。
産前42日、産後56日の最大98日間で標準報酬の日額の3分の2を受けとることが可能。
育児休業給付金(雇用保険)
赤ちゃんが1歳になるまでの間、会社が加入している雇用保険から育児休業給付金を支給してもらうことができる。
育児休業給付金を受けるには、勤続年数など一定の条件を満たしている必要がある。
支払われる金額は以下の計算で算出される。
育休開始から180日間・・・休業開始時賃金日額×支給日数×67%
育休開始から180日目以降・・・休業開始時賃金日額×支給日数×50%
これからの養育費も考えて産休中や育休中は助成金をフル活用しよう
出産はもちろんですが、出産後の養育費の負担はさらに大きくなります。
できれば出産時にお金を借りることは控えて、受け取れる助成金をフル活用しましょう。